画面を囲む 4 行
上に 2 行、下に 2 行。残りはすべて文書です。
編集・ファイルを開く・比較・16 進数・設定——どの画面でも構成は同じで、4 行の枠と、その内側の内容領域です。この 4 行を読めるようになれば迷いません。
上 2 行は「いまどこにいて、何が押せるか」、下 2 行は「いまどんな状態で、直前に何が起きたか」に答えます。詰まったら、まず 2 行目で目当てのキーを探し、次に最終行が何か言っていないか確かめてください。
1 行目:タブとタイトル
編集中はタブ、それ以外の画面では画面名です。
- 選択中のタブは角括弧で囲まれます:[報告.txt]。
- アスタリスクは未保存の印:[報告.txt*]。保存すると消えます。
- タブに出るのはファイル名だけでパスは含みません。新規文書は [無題] と表示されます。
- タブが入りきらないときは左端に ‹ が出ます。選択中のタブは必ず見えます。
他の画面では、この行が画面名に変わります。付加情報が付くものもあります:
| 画面 | 1 行目の表示 |
|---|---|
| 編集 | 爾雅 Erya │ [報告.txt] 付録.md |
| ファイルを開く(Ctrl+O) | 爾雅 Erya │ ファイルを開く │ /home/leo/docs(現在のディレクトリ) |
| 比較ファイルの選択(F4) | 爾雅 Erya │ 左ファイルを選択 │ /home/leo |
| 比較 | 爾雅 Erya │ ファイル比較 |
| キー操作ヘルプ(F1) | 爾雅 Erya │ キー操作ヘルプ |
| システム設定(F2) | 爾雅 Erya │ システム設定 |
| キーマップエディター | 爾雅 Erya │ キーマップエディター │ Erya Terminal Safe |
現在地を知るいちばん速い方法です。戻るにはたいてい Esc で済みます(1.3.7 参照)。
2 行目:ヒント行
いま押せるキーが並び、キープロファイルに追随します。
編集中は、よく使う 7 つの操作が常に並びます:
変わらない F1 を除き、すべて現在のキープロファイルから取っています。nano プロファイルに切り替えれば nano のキーになります。つまり手引きと画面が食い違ったら、画面が正しいということです(4.1 参照)。
他の画面では、この行がその画面の操作説明に丸ごと入れ替わります。Erya にメニューが無くても迷わないのはこのためです:
| 画面 | ヒント行 |
|---|---|
| ファイルを開く | ↑/↓ 選択 Enter/→ 開く ←/Backspace 親へ Esc/Q キャンセル |
| 1 行入力 | Enter 確定 Esc 取消 ←/→ カーソル移動 Backspace/Delete 削除 |
| 置換の入力 | Enter/F5 次を置換 F6 すべて置換 Esc 取消 |
| 16 進数表示 | W 1 行 16/32 O オフセット 10/16 Ctrl+G/G 移動 Ctrl+P/Esc 編集に戻る |
| 比較 | 左右のファイル名が半分ずつ(3.4.2 参照) |
| キー操作ヘルプ | ↑/↓ スクロール PageUp/PageDown ページ Home/End 先頭/末尾 F1/Esc 戻る |
| システム設定 | ↑/↓ 項目 ←/→ 選択 E キー編集 Enter 適用 Esc キャンセル |
| キーマップエディター | ↑/↓ 選択 Enter 編集 Delete 無効化 S 名前を付けて保存 Esc 戻る |
本文領域と ~ 記号
真ん中の大きな部分と、あの暗い青のチルダについて。
- 暗い青の ~ は「文書はここで終わり」という印で、空行ではありません。空行は本当に何も無い行です。
- 内容領域の高さはウィンドウの高さ − 4。広げれば増えます。
- カーソルはターミナルが描くもので、形(ブロック・下線・縦棒)はターミナルの設定によります。
- 選択範囲は灰地に黒、検索一致と比較の差分は黄地に黒です。
- シンタックスハイライトはファイル名から自動的に適用されます(3.1.5 参照)。選択の灰色はその上に重なり、互いに干渉しません。
Erya は端末の桁数で計算します。漢字・仮名・全角記号と多くの絵文字は2 桁、ASCII は 1 桁、タブはタブ幅に展開されます。そのため和欧混在でも桁がそろい、ステータス行の「列」はバイトではなく文字数で数えます(2.2.3 参照)。
下から 2 行目:ステータス行
│ で区切られた 5〜7 個のマス。どれも「いまの事実」です。
| マス | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| ファイル名 | /home/leo/docs/報告.txt | 開いたときのパス(名前だけではありません)。新規文書は [無題]。 |
| 行:列 | 5:24 | 5 行目の 24 文字目。どちらも 1 から数えます。 |
| モード | 挿入 | 5 通り。下の表を参照。 |
| シンタックス | Markdown | 認識できたときだけ出ます。プレーンテキストにはこのマスがありません。 |
| 折り返し | 折り返し | 有効なときだけ出ます(Ctrl+L で切り替え)。 |
| 文字コード | UTF-8 | 次の保存で使う文字コード(3.1.2 参照)。 |
| 改行 | LF | 次の保存で使う改行コード(3.1.4 参照)。 |
モードの 5 通り
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 挿入 | 入力すると後ろの文字が右へ押し出されます。既定はこちら。 |
| 上書き | 入力するとカーソル位置の文字を置き換えます(Insert で切替)。 |
| 選択 | 通常の選択範囲があります。挿入/上書きの表示より優先されます。 |
| 矩形選択 | 矩形の選択範囲があります(2.2.5 参照)。 |
| 大容量ファイル・読み取り専用 | 64 MiB 以上のため編集できません(3.2 参照)。 |
16 進数表示と比較画面には専用の書式があり、それぞれ 3.3.2 と 3.4.2 で説明します。
最終行:メッセージと色
色が深刻度です。黄は報告、白は入力待ち、赤は判断待ち。
| 色 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 黄 | 直前に何をしたかの報告 | 保存しました、元に戻しました、一致する文字列が見つかりません |
| 白 | 入力を待っています | 検索:、名前を付けて保存:、行/列へ移動: |
| 赤 | 判断待ち。答えるまで先へ進みません | 文書は未保存です、タブは未保存です、外部ファイルが更新されています |
赤い確認は 3 つだけです。終了時の未保存確認(S/Y/N)、タブを閉じるときの未保存確認(S/Y/N)、外部で変更されたファイルの保存確認(O/R/N)。どれも各文字の意味を同じ行に書いてあり、押し間違えると実際に内容を失います。とくに Y は常に「破棄」です(2.1.8 参照)。
メッセージ行は次のキー操作では消えず、新しいメッセージが来るまで残ります。読むときは、それがいまの出来事かどうかを確かめてください。
6 つの画面、1 つの Esc
編集以外に全画面が 6 つ。出口はどれも同じです。
| 画面 | 入る | 出る | 参照 |
|---|---|---|---|
| ファイルダイアログ | Ctrl+O / F4 | Esc か Q | 2.1.2 |
| 比較 | F4 で 2 ファイル選択 | Esc | 3.4 |
| 16 進数表示 | Ctrl+P | Esc か Ctrl+P | 3.3 |
| キー操作ヘルプ | F1 | Esc か F1 | 1.3.8 |
| システム設定 | F2 | Esc | 4.2.1 |
| キーマップエディター | 設定画面で E | Esc で設定へ | 4.1.4 |
ほかに、最終行だけを使う状態が 2 つあります。1 行入力(検索・置換・行移動・名前を付けて保存など)と確認(赤いもの)です。どちらも Esc で取り消せます。
編集中は選択を解除し、入力中は入力を取り消し、全画面では 1 つ前に戻ります。どこにいるか分からず、何も壊したくないときは Esc が常に安全です。唯一の例外はバイナリファイルの 16 進数表示で、戻れるテキスト編集が存在しないため、Esc は出口をもう一度伝えるだけです(3.3.5 参照)。
F1 キー操作ヘルプ
メニューが無い代わりに、この一覧が機能の総目次です。
- 左がキー、右が説明。↑↓、PageUpPageDown、HomeEnd でスクロールします。
- ステータス行にいま何件目まで/全何件が出ます。
- 最初の 10 件は変更できない固定キー(矢印、Enter、Backspace、Tab、Esc など)で、その後が設定可能な操作です。
- ここに出るのは実際に使えるキーです。プロファイルを変えれば表示も変わります。
- 既定でキーの無い操作(定型文、マクロ、矩形の移動など)はキー欄が空欄になり、「機能はあるが呼び出すキーがまだ無い」ことを示します(2.4.8 参照)。
他のすべての操作は割り当て直せますが、これだけはできません。意図的な非常口です。プロファイルをどれだけ変えても、全一覧を呼び出すキーが 1 つ残ります。
手引きでのキー表記
押しても反応しない、を防ぐための小さな約束です。
- 本書の Ctrl+S は「Erya Terminal Safe における保存キー」を指します。内蔵の既定プロファイルで、何も変えていなければこれです。
- プロファイルを変えた方は操作名で照合してください。各機能にはプログラム内で固定の操作名があり(保存なら save)、4.4 の表に両方載せています。設定ファイルに書くのもこの名前です(4.1.5 参照)。
- 最終的な答えは常に画面です。2 行目と F1 に出ているのが実際のキーです。手引きと違えば画面を信じてください。
ターミナルがすべての組み合わせを届けてくれるとは限らないからです。macOS は Ctrl+ファンクションキーを予約し、Alt 組み合わせは特殊文字の入力に使われ、修飾付き矢印(Ctrl+← など)は多くのターミナルでそもそも届きません。既定プロファイルはこれらを避けているのでいちばん多くのターミナルで動き、代わりに一部の応用操作が未割り当てです。元の完全な組み合わせは Erya Classic として残っており、いつでも戻せます(4.1.1 参照)。